Twitterでアツギの11月2日に行ったタイツの日のPRキャンペーン、#ラブタイツが炎上しているようです。 炎上に複数の問題が絡んでいて言語化が難しかったのですが、自分なりの分析・考察を書き残しておきます。
記事を書いている人間の属性
- アラサーオタク女(アイドルマスターなど男性向けコンテンツも好き)
- 休日以外はスカートが多く、夏場はストッキング、冬場はタイツを愛用
PRキャンペーンの概要
ストッキング、タイツなどインナーウェアを扱うアツギのTwitter公式アカウントが、11月2日のタイツの日にPRキャンペーンを実施。
\11月2日は #タイツの日/
— アツギ【公式】 (@ATSUGI_jp) 2020年11月1日
なんと…本日のために✨
様々なイラストレーターさんにアツギの商品を着用した女の子を描いて頂きました!✨
タイツの日、1日を通して
朝・昼・夜のシチュエーションで女性の脚もとを彩るタイツ・ストッキングのイラストをお楽しみください!#ラブタイツ #タイツの日 pic.twitter.com/DKVfC5yzJ4
イラストレーターに自社商品を履いた女性のイラストを発注、#ラブタイツのタグ入りで投稿してもらう。イラストレーターのファンにアツギの商品が認知される。 (PRイラストは20数枚あり、イラストのテイストはかわいいものもかっこいいものもスタイリッシュなものもある印象)
「あ、おはよ…」#タイツの日 #PR #ATSUGI #ラブタイツ pic.twitter.com/KShKfftCCN
— よむ (@y_o_m_y_o_m) 2020年11月1日
ほわほわOLさん#ラブタイツ #タイツの日 #PR #ATSUGI pic.twitter.com/5hSUo3zVw0
— 灸場メロ (@9baMelo) 2020年11月2日
「風が気持ちいいね」#ラブタイツ #タイツの日 #PR #ATSUGI pic.twitter.com/ZyTD4Tykpl
— 森倉円*11/23コミティア・む04a (@morikuraen) 2020年11月2日
アツギ公式アカウント側でも着用商品に言及することで商品の認知度向上を図る。
\11月2日は #タイツの日/
— アツギ【公式】 (@ATSUGI_jp) 2020年11月1日
よむさま(@y_o_m_y_o_m)に #アツギ のレッグウエアを描いていただきました!✨
描いていただいたのは…
アスティーグ【肌】
[商品詳細page▼]https://t.co/VUXx1pWmdY#ATSUGI #ラブタイツ https://t.co/E7QqMNAO5h pic.twitter.com/4HOHRZLXat
炎上にいたる経緯
起用したイラストレーターの中にタイツフェチイラストで有名な方がおり、普段の作風は中々キワどい。
今回のキャンペーンのために描かれたイラストに過激なテイストの作品は含まれず、イラストレーターとしてTPOを弁えた表現はされていると感じましたが……
二十数枚あるイラストのうち、スカートをたくし上げて見てもいいよという女の子のイラストなど、タイツの本来の購買層である女性に向けたものではないと受け取られる表現のイラストが投稿されていた(現在は削除済)
企業が女性の性的消費を後押ししていると受け止められる→炎上
際どいイラストのみ削除され、PRキャンペーン自体は続行
アツギ公式アカウントが以前からタイツフェチのイラストレーターのキワどい画集の宣伝ツイートをRTしていたなどの余罪を掘り返される
今後、アツギ商品は不買するという声も見られる。実際のアツギユーザーがどの程度含まれているかは不明です。
アツギのシェア、認知度から考えて影響は少なくないと考えられますが、Twitterユーザーは比較的情報感度が高い層なので、SNSをあまり利用しない層への影響は限定的ではないかとも思います。
何故、炎上したのか?
今回の炎上、問題が複数あると思っていて
- 広告としてのまずさ
- 表現のまずさ
- 広報担当者のまずさ
大きくは上記3点が絡み合うことで状況が複雑化してる気がします。
広告としてのまずさとしては、
タイツ、ストッキングなど、アツギ商品の購買層は女性が中心です。彼女、妻にタイツを贈る男性も世の中にはいるかもしれませんが、ユーザーとしては少数派でしょう。
基本的に広告は最大公約数というか、メインユーザー層に向けて作られるため、広告は女性を意識して作られるものと考えられます。
女性向け服飾品の広告にもいくつかタイプがあり、商品のオシャレさ、スタイリッシュさを強調するもの→「この商品」が履きたいと思わせる。 機能性をアピールする→防寒性、毛玉がつきづらく手入れが楽、長く使えるなど「他社商品に比べて買いたい」と思わせる。
イラストでタイツ購買欲を訴求するのであれば、前者であればタイツをおしゃれに着こなした女の子のイラスト、後者であれば寒さの中でも元気に過ごせることをアピールするイラストになると思われます。
そして、PRイラストの中には実際にそれに近いテイストのイラストもあるんですよね。
スニーカーにタイツかわいい〜!#ラブタイツ #タイツの日 #PR #ATSUGI pic.twitter.com/7CWjN3JnpX
— 𝗻𝗮𝗷𝘂𝗰𝗼🐸10/31-11/8『POP DRUNKERS』展 (@Naju0517) 2020年11月2日
足がポカポカ~♡#ラブタイツ#タイツの日#PR#ATSUGI pic.twitter.com/rRfwh7aYV8
— かわつゆうき (@yuki_kawatsu) 2020年11月2日
ですので、企画すべてが間違いだったとは思わないのですが、タイツを見せるためにスカートをたくし上げる女の子のイラストは、上記のどちらの文法にも当てはまらないんですよね。
Twitterは比較的オタク人口の多いSNSですが、普段、萌えアニメや漫画を見ていない知らない女性はもちろんいるわけです。
そういう人が普段触れる女性誌の広告とは違うテイストの、見慣れないイラストを見た時にどう思うのか……という視点が欠けていたのが今回の炎上のもとなのかなと思いました。
私自身は今回の件でアツギ製品を買わなくなるかと言えば、そうではないのですが(普段から特にこだわりなく、アツギでもグンゼでもその時々で安いのを適当に買って履いてます)。
こういったPR企画打つにも予算が必要で、イラストの単価は不明ですが、1枚3〜5万円と考えると20〜30枚発注したとして少なくとも70〜150万は必要でしょうし。
そして、その予算は企業の利益=大体は女性のお財布から出ているわけで……それがTwitterの広報担当者が日頃からイラストレーターに直接リプライを送るなどの交流をしていると「え? 私の給料そういうところに使われるの? アツギ製品はもう買わない」ってなる人が出てくるのも、心情的に理解できなくはないなぁという感じです。
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タイツって結構高いですよね。 ストッキングほど破れはしないですが、毛玉が目立ってくるので、一冬5〜10足は買ってます。冬の終わりに安くなったところを買っておいて、来年に履けばいいとわかってはいるのですが(学ばない)